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小倉広メルマガvol.372 「 毎晩、風呂の中で自分を責めるんです 」



vol.372 『 毎晩、風呂の中で自分を責めるんです 』 



【 お知らせ 】地域貢献活動
”生き方を学ぶ古典読書会”人間塾。毎月、東京、関西、名古屋で開催。
参加費無料。会場負担金数百円あり。小倉も(ほぼ)参加しています。

東京  第76回 課題図書『都鄙問答』石田梅岩(致知出版)
    2018年05月26日(13:45-16:45) 中目黒にて
http://kokucheese.com/main/host/人間塾in東京
関西  第76回 課題図書『都鄙問答』石田梅岩(致知出版)
    2018年05月12日(9:30~12:00) 京都にて
http://kokucheese.com/main/host/小倉広_人間塾in関西
名古屋 第76回 課題図書『都鄙問答』石田梅岩(致知出版)
    2018年05月12日(15:00-18:00) 名古屋市伏見にて
http://kokucheese.com/main/host/人間塾in名古屋
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【 お知らせ 】地域貢献活動

小倉広のアドラー心理学お稽古会。毎月末土曜日の人間塾 in東京と
同じ会場にて参加費一部、二部とも千円(両方参加は千五百円)
第一回は即日20名完売にて満席、大好評に終了しました。
第二回は5月21日。中目黒にて、夕方から夜にかけて開催します。

第一部「アドラー心理学へのいざない」エバ・ドライカース 輪読会
第二部 人を育てる アドラー式1 on 1お稽古会(17:15~18:55)
http://kokucheese.com/main/host/小倉広(19:10~20:50)
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エグゼクティブ1on1セッションを4名だけお引き受けしている。

誰もが知っている大企業の経営幹部。
外資系企業日本法人のエグゼクティブ・パートナー。
千名以上の従業員を抱える中堅企業のオーナー社長。
そんな方たちと1対1で1時間弱。お話をうかがう。

明確な目標達成を支援するコーチング的運用になることもあれば、
うまくいかないことへの対処行動を定めるカウンセリングになる
こともある。
そして、時には、人生の三つの課題に共通する「生きづらさ」に
アプローチする心理療法に発展することもある。
まあ、その三つを行ったり来たりすることがほとんどだ。

先日、A社長のお話を伺っているうちに、仕事の後のお風呂の話になった。

「毎日、夜遅く、家に帰って、風呂に入るんです。
 湯船に浸かりながら、今日一日のことを思い出すわけです。
 あー、あれもできなかった。あんなことをしてしまった。
 なんて、自分はダメなんだ。
 もっときちんと頑張らなければならない。
 そう、自分を戒めながら寝床に入るんです」

どこかで聞いたことがある話だと思ったら、以前、別のクライアントから
まったく同じ話を伺ったことを思い出した。しかも、二人。つまり、
同じ話を違う人から聞くのが、これで三回目となるわけだ。

世の中の経営者さんは、自分を責める人がとても多い。

皆さん、責任感が強いのだな。
自分に厳しいのだな。そう思った。

そして、目の前の方の心情を思う。

つらいだろうな。
苦しいだろうな。

おそらく、ベッドに入っても、同じことをくり返すのだろうな。
いい夢は見られそうにないな。
もっと、安心してぐっすり眠っていただきたいな、と。

僕は、質問を投げかける。

「一日のうちで、うまくいったこともたくさんあるはずです。
 しかし、うまくいかなかったことばかりに焦点をあてて
 自分を責める。その目的は何でしょう?」

数秒沈黙した後、A社長は答えた。

「自己防衛、でしょうか?」

「どのような?」

「他の誰かから責められる前に自分で自分を責めるのです。
 『もう、わかっています。反省しています。だから、もう責めないで』
 『自分はきちんと原因分析をして対策を取っています。だから、責めないで』
 誰かに向けて、そう言っている。そんな感じでしょうか」

僕は、目に浮かんだイメージをお伝えする。

「僕には、こんなイメージが目に浮かぶんです。
 湯船に浸かったA社長が、自分で自分を傷つけている様子が。
 手にナイフを持って、自分をぐさりぐさりと刺し、傷つけている。
 自分を守るために。
 『もう、責めないで』そうつぶやいて、自分を傷つけている。
 そんな姿が目に浮かびます」

それを聞いた、A社長は、ひきつったような笑顔を浮かべて、こうつぶやいた。

「バカなことをしていますね。
 そんなくだらないことをしていたのか。自分は」

僕は、思ったままをお伝えする。

「A社長は、とても責任感がお強いのですね。
 いつも高い目標を掲げて、ずっと努力してこられたのですね。
 そのお陰で、ここまで会社が大きくなり、
 たくさんの従業員とその家族を背負ってこられた。
 頑張り屋さんなのですね」

そして、続けた。

「どうしましょうか?これから。
お風呂で、これからも、自分をナイフで刺しますか?」

A社長は、今度はすっきりとした表情で笑いながらこう約束をしてくれた。

「いえ。ばからしくなったので、もうやめます。
 今日一日、できたこと。うまくいったことを思い浮かべて、自分に伝えます。
 『中々、頑張ったじゃないか。精一杯やったじゃないか』そう言ってみます」

自分を責め、鞭打ちながら頑張るネガティブ・エンジンでも人は頑張れる。
しかし、それはしんどい道だ。どこかで体や心が壊れてしまうかもしれない。

もう一つの道は、自分を認め、勇気づけながら、ポジティブ・エンジンで
自分を動かす道だ。楽しみながら、ついついものごとをやり遂げてしまう。

僕にできるのは、二つ、道がある、ということに気づいてもらうことだ。
A社長は、前者しか知らなかった。
しかし、後者の道があることを知って、そちらを試してみると言ってくれた。

さて、どのような変化が訪れただろうか?

次回の1on1でお話の続きをうかがうのが楽しみだ。



編集後記

またまた、無断で2週間ほどメルマガをお休みしてしまいました。
今日こそは書こう。明日はなんとか。そう思いながら思い通りに終わらない
仕事の締め切りに終われ、気がつけば未発行で二週間も経ってしまったのです。
ごめんなさい、でした。

本来は時間がたっぷりあるはずだった四月が、怒濤のような仕事の波に
飲み込まれ、ようやく一息ついたと思ったら、もうゴールデン・ウイーク。
この連休は、四月に書くはずだった新刊の原稿の執筆に追われて、
終日デスクにへばりつく毎日です。

でも、結構、楽しいんですね。それが。書くのも楽しいし。本や講演を通じて
誰かのお役に立てるのが。だから、まあ、楽しくデスクにへばりついています。
みんなそれぞれのゴールデン・ウイーク。大切な時間を大切なことに使って下さいね。
大切な時間を大切でないことに使うよりも、きっとその方がいいですね。

では、また次回をお楽しみに!



企業研修講師、組織人事コンサルタント、
ビジネス書作家、心理カウンセラー
株式会社小倉広事務所
代表 小倉 広


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