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小倉広メルマガvol.348「何年も着ていない服が捨てられない人は、いつか大切なものを失う。」



vol.348 『何年も着ていない服が捨てられない人は、いつか大切なものを失う。』 
出典:成長する人は知っている28の小さなきっかけ



収納スペースが足りなくて、洋服が部屋にあふれています。
クローゼットはもちろんのこと、プラスチック衣装ケースにも
服が入りきりません。仕方がないので、ポイとそのあたりに置いておくと、
部屋が雑然としてどうにも片付かない。ああー! 
もう、収納を何とかしてくれよ! もっと広い家に住みたいよー!
そう嘆いたところで、冷静に考え直してみました。
本当に収納スペースが足りないのか? と。
今のマンションに住んだままで何とかする方法はないのか? と。
すると、当たり前の帰結となりました。そうです。
何年も着ていない洋服を捨てればいいのです。収納を増やすのではなく、
収納物を減らせばいい。その当たり前の結論にたどりついたのです。

よし! やるか!
私は「思い立ったが吉日」とばかりに、洋服の整理をすることにしました。
まずは洋服をジャンル別に分類しながらすべて床に並べてみました。
夏物、冬物に大別しつつ、Tシャツ、ポロシャツ、セーターなどに
分類していくのです。そして床一面にすべて並べ尽くした後で、
いよいよ捨てる洋服を選んでいきました。

おっ! 懐かしいな。この洋服、昔、気に入ってよく着ていたなぁ。
もう3年くらい着ていないな。まだ着られるかな? 
こんな風にしながらもう着ない、と思われる洋服を
45リットルの大きなゴミ袋に捨てていったのです。

よし。これで全部チェックしたぞ。
そう思い、改めて残っている洋服を見たときに私は愕然としてしまいました。
なんだ、これは。結局9割以上の洋服が残ったままじゃないか。
これでは、以前と何も変わらないぞ。そうです。私は捨てられない男、
未練たらたらの男だったのです。よし、もう一度捨てるぞ。
今度こそは勇気を持って捨てるぞ。そう覚悟してやり直すことにしました。
そして、その結果といえば……。

なんと、それでも8割以上が残ってしまいました。
どうしても未練があって捨てられない。
迷った結果残してしまう服ばかりだったのです。このままではラチがあきません。
できれば洋服は半分くらいに減らしたいところ。
クローゼットに余裕を持たせてその分、新しい洋服やその他の荷物を
きれいに片付けてしまいたいと思っていたのです。

これはやり方を変えないと何も変わらないな……。
ようやくそう気づいた私は、選択の基準を変えることにしました。
「残したい」「残したくない」という主観ベースでは
捨てられないことを痛感したので、主観ではない客観的な基準をベースに
することにしたのです。

私が導入したルールは、
「1年以上着ていないものは問答無用で捨てる」
「サイズが合わないものは(痩せたら着よう、という発想を捨てて)問答無用で捨てる」
「それでも迷ったら捨てる」という3つです。

この効果は絶大でした。私はようやく、今ある洋服の半分を捨てる、
という目標を達成することができたのです。
そして、かつて先輩に聞いた言葉を思い出していました。
「東京で暮らしていて一番値段が高いのは家賃である」
「部屋の中に不要なガラクタを置いているということは、
そのガラクタのために年間何万、何十万円も保管代金を払っているようなものである」
「それならば、いっそのことガラクタはすべて捨ててしまい、
必要になったらまた再び買い直した方がはるかに安く済む」
という主張でした。

私はその話を聞いたときに「まったくその通りだ」と深くうなずいたものです。
そうか、私は何年間も着ていない洋服に年間10万円以上も保菅代を支払っていたのか。
そう思い、寒気がしたのです。

木を見て森を見ず、という言葉があります。
目先の洋服代を惜しんで、はるかに高額な保管代を払っていた私は、
まさに、木を見て森を見ず。
何とも情けない状態であったわけです。そして思いました。
何年も着ていない洋服を捨てられない人は、
木を見て森を見ず、の発想が染みついているのではないか、と。

おそらくその思考は、洋服の収納以外にも及んでいることでしょう。
目先の小さな利益にこだわって、大切なものを失ってしまう。
そんな仕事ぶり、生活ぶりを繰り返している可能性が高いのではないか、
と思ったのです。

たとえば「大同のために小異を捨てる」ことができず、
小さなことにこだわってしまっていたり。
相手のちょっとした振る舞いに腹を立てて、大切な関係を壊してしまったり。
目先のちょっとした投資を惜しんで、大切な勉強の機会を逃してしまったり。
そんなことばかりをしていた私の過去がブワァーッと頭の中に
次々と浮かんできたのです。
これではうまくいくはずがない。成長できるはずがない。そう気づいたのです。

気がつけば、半分に減った私の洋服は、
衣装ケースとクローゼットにきれいに収納されていました。
そして、洋服と一緒に私の頭の中もきれいに整頓されたようです。
洋服の収納と私の考え方はイコールである。
そう気づいた私は、それからもどんどん洋服を捨てるようになりました。
もっとも最近は、人にあげたり、古着を求めている団体に送ったりする、
という選択肢が増えましたが。

何気ない日常の行動に自分の価値観が投影されている。
そんなことを改めて実感した一日でした。たかが収納、されど収納、なわけです。

~小さなきっかけ~
1年以上着ていない服は問答無用で捨てるようにしよう

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