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小倉広メルマガvol.319 業種ではなく「生き方」で最適な道を選ぶ



vol.319 『業種ではなく「生き方」で最適な道を選ぶ』 
出典:人生を後悔しないために38歳までに決めておきたいこと



◎どのタイプで仕事をしていくか?

目の前の仕事を一所懸命やった結果、
たとえばあなたに転職の道が開けたとします。
いざ転職となったとき、多くの人は、どの会社を選ぼうか? 
とミクロ(会社選び)の視点で考えがちです。

しかしその前に、仕事をマクロ(生き方選び)の視点で考えてほしい。
あなたは一生を通じて、どういうタイプで仕事をしていくのか。
その大きな道筋を、自分で意識してから、会社や業種、
職種といったミクロの道筋を考えてほしいと思います。

そのタイプを分類してみました。
縦軸を「仕組みに頼らない・仕組みを使う」、
横軸を「総合・専門」とすると、大まかに4つに分けられます。
「仕組みに頼らない」、「総合職」がアントレプレナー(起業家)で、
「仕組みに頼らない」、「専門職」がプロフェッショナル。
「仕組みを使う」、「総合職」がジェネラリストで、
「仕組みを使う」、「専門職」がスペシャリストです。

アントレプレナーやプロフェッショナルは、
仕組みに頼らず自分そのものが仕組みになっていく。
自分がゼロからクリエイトするイメージです。
スペシャリストやジェネラリストは、
既存の会社という仕組みを使って働いていきます。
自分は、会社という枠組みを使って勝負していくのか、そうではないのか。
専門職か、総合職か。
そういう風に自分の方向を考えてみて下さい。

注意してほしいのは、「オレはこのタイプしかムリ」、
「オレには他のタイプは向いていない」と固定化しないでほしい、
ということです。
チャンスがあるなら、他のタイプにもチャレンジしてみる価値はあるのです。

たとえば僕は、新卒でリクルートに入り、20代後半までは営業、
企画系の仕事をしていました。いわばスペシャリストです。
それが30代前半から新しい部署でコンサルタントの仕事をするようになりました。
コンサルタントは商品や仕組みが一切ない、自分自身を売り込む仕事、
つまりプロフェッショナルだと言えます。

次に、30代後半でベンチャー企業の役員になり、
会社という枠組みを使って人を束ねていくジェネラリストになりました。
さらに40代で起業し、アントレプレナーへと転身。
4つのタイプを一通り経験してきたと言えます。

でも、僕がコンサルタントだったとき、
自分自身はプロフェッショナルタイプであり、
部下を持つようなジェネラリストには向いていないし、
やりたくないと思っていました。

しかし、イヤなことやツライことを全部引き受けて
経営再建に尽力している友達の姿を見たときに、
「コンサルタントなんてたいしたことないな。こうやって泥をかぶる人が、
世の中で一番価値があるんだ」と強い思いを抱きました。
そしてそれをきっかけに、ジェネラリストへとキャリアチェンジしたのです。

その後、僕はジェネラリストとして、
株式公開前後のベンチャー企業でナンバー2の立場を何社か経験しましたが、
そのときに、トップの覚悟や悲壮さを目の当たりにし、
トップとナンバー2の圧倒的な差に気づかされました。
そして、「次は自分がトップになるしかない」と起業するに至ったのです。
昔の僕であれば、これらのキャリアチェンジは想像もできないことでした。

大きな道筋を考えるときは、「オレはこれしかできない」と決めつけずに、
「こういう人になりたい」という直感を大事にして
チャレンジしていくことが大切です。

そして、世の中に自分自身が一番貢献できる方法で、かつ、
自分にとってストレスのないタイプで
働いていくことが理想的だと僕は思います。

◎大きな道筋を決めて最適な道を選ぶ

僕のリクルート時代の後輩に松谷卓也さんという友人がいます。
彼は「ドリームゲート」という日本一の起業・独立支援ポータルを
運営する会社の社長をやっています。

以前リクルートは、起業家を支援するプロジェクトを
経済産業省と立ち上げました。
半官半民の第三セクターのようなものです。
彼はその事業の中心人物でした。

ところが数年後に、リクルートがその事業から撤退することになります。
彼は、会社から人事異動を言い渡されました。
ジェネラリストとして管理職をやるか、
スペシャリストである営業マンに戻るか、という選択を
つきつけられたのです。

彼は、「せっかくここまでやったのに後には引けない」と考えました。
そこで自分でお金を出して、事業を引き継ぎ、
リクルートを辞めてアントレプレナーとして独立したのです。
言ってみれば、彼は、会社や業種や職種を選んだのではなく、
アントレプレナーという「生き方」を選んだのです。

彼は、そういう起業家魂のある男でした。
彼のように、目の前のことをやっていくうちにいつしか道筋が分かれ、
選択を迫られるときがあるかもしれません。
そんなときも大きな道筋について日頃から考えていれば、
たとえ迷ったり悩んだりしても、
最終的には最適な道を選ぶことができるはず。
ミクロの視点で考える前に、
まずは大きな道筋を日頃から考えておくことが大切なのです。

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