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小倉広メルマガvol.316 「自分たちで決めた」という意識がメンバーを動かしていく



vol.316 『「自分たちで決めた」という意識がメンバーを動かしていく』 
出典:「マネジャー」の基本&実践力がイチから身に付く本



◎ビジョン、方針、目標。決めるときは「全員のコンセンサス」を得る

チームのビジョンや方針、目標など、
大事なことほどメンバー全員のコンセンサスを得ることが必要です。

メンバー全員を巻き込んで、コンセンサスを得ながら決めていくのは、
確かに時間と手間がかかります。
しかし、これを行うことでビジョンや目標の浸透度は全く違ってくるのです。
まずは、メンバーの不平や不満、疑問から全員順番に聞いていきます。
もちろん、聞きっぱなしはダメです。
マネジャーはメンバーの声を受けとめ、その場で誠実に答えていきます。
「これは誤解だと思う。でも、こういうことしてたら、
君は成長できないと思うよ」とか、
「自分はそんなつもりはないし、そんなチームにはしたくない」など、
メンバー全員の前で答えていくのです。

もしも、首を傾げているメンバーがいれば、「何かおかしいと思う?」
と聞いていきます。そうして、一つひとつの誤解を解いていく。
マネジャーとメンバーの意見を対立させるのではなく、
融合させて一緒にしていく過程が必要なのです。

◎一つ高い視点から「メンバーの気づき」を促そう

マネジャーは、会議のときもファシリテーター(進行役、活性役)的な
役割をこなしますが、決してファシリテーターではありません。
なぜなら、純粋なファシリテーターになってしまうと
自分の意見が言えなくなってしまうからです。

マネジャーは意思決定する人ですから、決定には責任があります。
ファシリテーターに全員の意見を聞くけれども、
チームの一員として絶対に発言しなければなりません。
ここでマネジャーの話が説得力を持つのは、
一つ高い視点から話ができるからです。
現場の話を聞きながらも、必ず一個視点をずらしていきます。

たとえば、「年商10倍。日本一」という目標があったとしましょう。
「そんなの無理です。できっこありません」という声が上がったとき。
「売上10倍っていうと大変に感じるかもしれないね。
でも、150パーセントを6年続ければ10倍になっちゃうんだよ」と、
視点を少し変えてあげるだけで、メンバーにハッとした気づきが生まれ、
気持ちが前向きに動くのです。

「そう考えてるのかぁ。
でも、そんなことやっても幸せになれないんじゃないの?」
「でも、それって、ここの点を考えたことがないからじゃないの?」
こうした問いを投げかけて、メンバー自身にどんどん考えさせ、
意見をまとめていくのです。現場を知っているマネジャーであれば、
これは必ずできるはずです。

◎決めたからには「何とかして達成したい」と心が動く

このように、みんなの意見を聞いた上で、前向きな結論に向かうように
舵取りをしていくのが、マネジャーの腕の見せ所です。
ここで重要なのは、「みんなで決める」ということは、
「みんなの意見にそのまま賛成することではない」ということです。

「だったら、結論はすでにマネジャーの頭の中にあるんだから、
わざわざこんな回りくどいことしなくてもいいんじゃないの?」
と思う人もいるかもしれません。
しかし、そうではないのです。

メンバーに本気で動いてもらうためには、
「自分たちで決めた」という意識を持ってもらうプロセスが
何より大事なのです。

オープンな雰囲気で言いたいことを言い、
マネジャーや仲間同士の発言から気づきを得て、
自分たちで考えてたどりついた結論だからこそ、初めて心から賛同し、
前向きに動き出そうという気持ちになれるわけです。
「自分たちで決めた」という思いは、
「何とかして達成したい」という強い思いに変わります。
この思いがチームで目標を達成するために欠かせないものなのです。

こうしてビジョン、方針、目標がメンバー全員に浸透すると、
自発的にメンバーが声を上げるようになります。

「それ、ビジョンと合っていないんじゃないの?」
「これ、みんなで決めた行動指針とズレてない?」
「こんなことやってて、日本一になれるのかな?」
マネジャーもメンバーも、チームのビジョンや方針、目標を共通言語にして
意見を交わし、同じゴールを目指していくことができるのです。
こうしたチームは成長し、どんどん強くなっていきます。

チームのビジョンや目標は、みんなで確認しながら、
自分たちで作り上げるプロセスを経ていくことで、
初めてメンバー一人ひとりのものになっていくのです。

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