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小倉広メルマガvol.312 稼げる社員の何を評価するか



vol.312 『稼げる社員の何を評価するか』 
出典:とにかくすぐに「稼げて・動けて・考えられる」社員のつくり方



◎三大指標・役割、成果、能力をかけ算で

一般的な人事制度では、「資格等級」という骨組みをまず先に固めます。
そして、その等級の中での格差を「評価」により決定する。
つまりは縦軸と横軸の二軸で決定するのがオーソドックスな方法です。
そして、その二軸を何にするか、が問題となるわけです。
年功序列が崩壊した現在、もっとも頻繁に使われる指標が
「役割(職務)」「成果」「能力」の3つです。
このうちのどれかひとつ、最も重要な指標を資格等級の骨格とし、
2つ目を評価基準にする。
そして、3つ目を手当として補完する、という方法が
スタンダードな考え方となるでしょう。

昨今のトレンドとして最も多いパターンを例に組み合わせを見てみましょう。
まずは第1の指標、資格等級の骨格を「役割(職務)」で決定します。
例えば、営業部長は5等級。
専門職営業で難しい顧客や高い目標を持つ
専任部長(プレイヤーだが部長クラス)の等級は4等級。
部下を持つ営業課長は3等級。プレイヤーの専任課長なら2等級のように、
仕事の種類=役割(職務)に応じて資格等級を定めます。
そしてそれぞれの等級内で、「成果」により評価に差をつける。
同じ専任課長の2等級内でも、
成果が高ければ等級内での上限に近い給与となり、低ければ下限に近い給与となる。
このように等級と評価をかけ算で決定するのがオーソドックスなやり方です。

◎もっと成果を強調したい時は

先に昨今もっとも一般的な指標の例として、組み合わせた例をあげました。
しかし、それを見た上で
「もっと成果を強調したい。なんならフルコミッションでもいいくらいだ!」
と過激な声をあげる経営者が多くいらっしゃいます。
しかし、資格等級を「成果」で定める、ということは、頻繁に骨格が変わる、
ということを意昧します。
つまりは、3ヵ月後、半年後の給与がまったく計算できなくなる。
これでは住宅ローンの計算も成り立たず、
あまりに個人の生活が脅かされてしまう。生活不安の恐怖が先に立ち、
社員本来の力が出にくくなるケースが多いようです。

そこで、さらに「成果」を強調したい場合によくやる方法が、
「役割」の定義を目標金額で決定する、という方法です。
例えば、営業を例にとるならば、目標金額1千万円以上の専任課長は2等級。
それ未満の目標金額ならば4等級のように、
結果ではなく目標で等級を定めるのです。
そして、目標を緩やかに結果と連動させる。
あまりに成果が低い社員の目標は高く設定しないようにすればいいのです。

つまり、目標金額が役割である、という定義の方法。
そして、この縦軸に対する横軸として
目標達成度をかけ算して給与を決めていくのです。
この方法ならば、あまりに給与が上下動するリスクをなくしながらも、
経営者が考える、より直接的な業績連動型給与を設定できる。
現実的に最もドラスティックな評価給与制度のひとつと言えるでしょう。

◎数字で計りにくい間接部門をどう評価するか

これまでのところで営業などの直接部門の評価対象が見えてきました。
しかし、ここでぶちあたるのが、数字で成果を計りにくい
間接部門の評価をどうするか、というお馴染みの課題です。
正直に申し上げて、これを100%解決する方法はない、と思います。
ただし、できるだけ100%に近づけるために
少しでも納得性ある方法を考えることはできるかもしれません。
いちばん大きな次元での担保策は、出現率での相対化です。

例えば、営業などの直接部門で3等級が10人。
同じく間接部門で3等級が10人いた、と仮定しましょう。
その場合、「優秀な人の出現率は同じである」、
という「仮定」を先に決めてしまうのです。
そして、A評価は2割、B評価は4割、C評価は2割と、
直接、間接部門での共通の出現率を定めます。
もちろん、これでは、直接部門と間接部門の部門間格差をなくすことにしかならず、
間接部門内での成果測定課題は引き続き残ります。
しかし、いちばん問題になりがちなのは、この部門間格差。

まずはここの問題を出現率管理で潰してしまえば、
間接部門内での成果測定は目標管理などを用いて比較的簡単に設計できるでしょう。
まずはこのようにして間接部門の問題を解決していきましょう。

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