経営コンサルタント、ビジネス書作家、人間塾・塾長

小倉広オフィシャルWebサイト

小倉広事務所 HOME

小倉広メルマガvol.309 ひとつ上の仕事を任せる



vol.309 ひとつ上の仕事を任せる 
出典:リーダーのための7つのステップ 49のコツ



◎権限委譲に勝る人材育成はない

メンバーは、研修で育つのではありません。
現場の仕事を通じて成長していく。
そのためには、
身の丈以上の難しい仕事を与えていかなくてはなりません。
そう、権限委譲していくのです。

しかし、「任せたくても、あのレベルじゃあ任せられないよ!」
と言うリーダーが数多くいます。本当にそうでしょうか?

そもそも権限委譲とは、
できるようになってから権限を委譲するのではありません。
「ちょっとまだ無理だろう」という段階で
任せるのが権限委譲なのです。
身の丈以上の仕事にチャレンジすることで初めて人は育ちます。
簡単にできる仕事を何度繰り返しても、成長はありません。
思い切ってひとつ上の仕事を無理でも任せる。
それが本来の権限委譲なのです。

◎プロコースとアマチュアコースを間違えるな

無理をして任せる以上、メンバーは必ずや失敗を犯すでしょう。
その時にどうするか。
あらかじめ決めておかなければなりません。
具体的には、手助けをするのか否か。
それが繰り返された時には、権限をはく奪するのか否か。
つまり、事実上の降格をさせるか否かを、
あらかじめ決めておかなければなりません。

手助けを一切せずに任せ続け、
それでもダメならば更迭、すなわちクビにする。
これがプロの世界です。
サッカーや野球の監督は、このような権限委譲を
球団オーナーからされているのです。
しかし、このやり方をそのまま真似してはいけません。
それでは組織が滅茶苦茶になってしまうでしょう。

そうではなく、育成主体のアマチュアコースで権限委譲をするのです。
具体的には、仕事は任せるが、あなたが常に隅々まで目を光らせて
プロセスを監視します。
そして、都度メンバーに報告・相談をさせて承認していく。
つまりは、補助輪付きで走らせるというやり方を取るのです。

もちろん失敗したらリーダーが責任を取り、
メンバーのせいにはさせません。
あくまでも常に隣で一緒に走るのです。

ただし、肝心な場面は1人でやらせます。
たとえば顧客訪問、あるいはプレゼン、さらには会議での発表。
その代わりに、前後にみっちりと予行演習と反省会をします。
これが育成型アマチュアコースの権限委譲です。
あなたが選ぶべきは、こちらのコースなのです。

◎権限委譲で楽になる、と勘違いしない

アマチュアコースで行う権限委譲は、
リーダーにとっては大変な負担となります。
「そんなことならば自分でやった方がはるかに速い!」
と、あなたは思うでしょう。
そういうものなのです。
自分でやった方がはるかに簡単。だからこそ、人が育つのです。

現在のラクを取るか、未来のラクを取るか。
リーダーは、常に未来を取らなくてはなりません。
権限委譲によって、メンバーに投資するのです。
必ずやあなたは、「やってよかった」と思うでしょう。
投資以上に大きなリターンがある。それが人材育成だからです。

Top