作家、講演家、心理カウンセラー

小倉広オフィシャルWebサイト

小倉広事務所 HOME

1月30日配信 小倉広メルマガvol.304 「信頼関係ができないうちに正論を言うな」



vol.304「信頼関係ができないうちに正論を言うな」
出典:33歳からのリーダーのルール


「君は仕事が大変よくできるが後輩からは慕われていないようだな。
正論ばかりを言っても後輩はついてこないぞ。
もう少し彼らと距離を縮めることに注力した方がいい。
なにしろ君は十分に仕事ができるのだからね。」

34歳の僕は次期課長の呼び声が高い
組織のナンバー2に向けて電車の中でアドバイスを送っていた。

新組織の課長として赴任して2ヶ月目。
前任課長から聞いた申し送りを元にナンバー2に
フィードバックを伝えることにしたのだ。

それもこれも優秀な彼に少しでも早く成長してほしい。そう思ったからだ。

もうお分かりだろう。僕のやり方は明らかに間違っていた。
組織のナンバー2に伝えたこと、
そっくりそのまま、僕自身ができていなかったのだ。

つまり僕はそのナンバー2から慕われていなかった。
彼との間に信頼関係を築くその前に、正論を言ってしまったのだ。
距離を縮めるべきはナンバー2の彼と後輩ではなかったのだ。
僕自身が真っ先にナンバー2の彼との距離を
縮めなければならなかったのである。

案の定、僕はナンバー2の彼と
うまくやっていくことができなかった。
僕の知らない間に彼の心はリーダーである僕から
離れていってしまったのだ。

「何を語ったかではなく、誰が語ったかが人の心を動かす。」

我がフェイス総研が考えるリーダーシップの考え方である。
どんなに正しいことを言ったとしても、
言っている本人の信頼性が低ければ
誰も言うことを聞かない、という真実である。
「後輩と信頼関係を築きなさいよ」と言っている
僕のアドバイスは極めて正しい内容であったはすだ。
しかしそれを伝えている僕自身がそれをできていなかった。
そんな状態で彼が僕のアドバイスを聞くはずがなかったのである。

「あんたに言われたくないよ」。
間違いなく彼は心の中でそう叫んでいたことだろう。
新米リーダーの君よ。
覚えておくがいい。
リーダーはまずメンバーと信頼関係を築くことから始めなくてはならない。
どの人の言うことならば聞いてみようかな。
そう思わせるだけの関係を築くことから始めるのだ。
信頼関係ができる前には何を言ってもムダ、
いや言えば
言うだけマイナスになってしまうことだろう。
ものには順番というものがあるのだから。

Top