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11月28日配信 小倉広メルマガvol.296 「ナラティブ・ストラクチヤーを活用する」



vol.296「ナラティブ・ストラクチヤーを活用する」
出典:リーダーのための7つのステップ 49のコツ


◎ Boy meets Girl で物語を語れ

2,000円弱。映画の新作ロードショーの値段です。
私たちは数時間の物語を消費するために、
わざわざこれだけのお金を払うのです。
物語には、共通する普遍的な「感動の構造」があります。
それはナラティブ・ストラクチャーと呼ばれるもの。

①欲求→②障害→③葛藤→④達成→⑤カタルシス(浄化) という順序で、
ほとんどすべての物語がこの構造で展開します。

その代表が、Boy meets Girl。
少年が少女に出会い、恋に落ちる物語です。
彼には、ハンサムな恋敵や2人を引き裂く両親の対立、戦争による徴兵、
実は兄と妹であることが発覚するなど、
パターンを変えて②障害と③葛藤が訪れ、それを乗り越えて④達成を迎え、
⑤カタルシス(浄化) というハッピーエンドが訪れます。

ビジネス小説であれば、①欲求の対象が少女ではなく金や名誉に変わるだけ。
あらゆる物語は、この構造でできています。

これを、メンバー育成に使ってみましょう。メンバー同僚の成功事例を、
物語形式で他メンバーに語るのです。

◎上シャワーでなく横シャワー、下シャワー

なぜ、取り上げる成功事例がリーダー自身のものではなく、
メンバーの同僚のものなのでしょうか?
それはリーダーからの刺激、すなわち上シャワーでは効き目が弱いからです。
それよりも、同僚からの横シャワー、メンバー後輩からの下シャワーの方が、
はるかに効果的なのです。

メンバーが、リーダーの体験を聞いても、こう思うだけでしょう。

「それはリーダーだからできたこと。自分には無理」、あるいは
「またリーダーの自慢話か。もう聞き飽きたよ」と。

それに比べて、同僚や後輩の成功事例に対しては、言い訳はできません。
最新の成功事例が、毎月、毎週、彼らの耳に届いたとしたら。
必ずや彼らが「自分を変えたい」と思うきっかけになるでしょう。

◎朝礼で、表彰状で、社内報で

事例は、常にチーム内で流通させ続ける必要があります。
古臭い手垢のついた話ではなく、
最新の事例が何十も飛び交うことが重要です。
そのためには、メンバーが定期的に繰り返し情報に触れる機会をつくるのです。

たとえば、朝礼や終礼で成功体験を共有する時間をとる。
または月に1度の表彰を定例化し、表彰状の中にたっぷりと事例を盛り込む。
この場合、ありきたりの短い決まり文句ではなく、
原稿用紙2・3枚分をリーダーが作文し、それを読み上げるのです。
表彰される本人は感動し、周囲もそれを聞いて発奮するでしょう。
あるいは、チーム内で簡単な社内報をつくり、
その中で紹介してもよいでしょう。

このように様々な場面で同僚たちの成功事例を
ナラティブ・ストラクチャーで伝えるのです。
これが、押しつけではない、メンバーが変わるきっかけとなります。
リーダーがすべき環境づくりの1つです。

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