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7月19日配信 小倉広メルマガvol.277「「決めるだけ」の会議なんて、今すぐやめてしまえ」



vol.277「「決めるだけ」の会議なんて、今すぐやめてしまえ」
出典:「マネジャー」の基本&実践力がイチから身に付く本

-会議は「対話」から始めるのが鉄則

「ウチの会社は会議が長すぎる」「無駄な会議が多すぎる」という話をよく聞きます。
会議は短いほど良いといった風潮がありますが、それは大きな勘違いです。

もちろん、このように感じてしまうのには理由があります。
なぜなら、ほとんどの会議は、マネジャーがメンバーの意見を論破し、
押し通しておしまいの、ディスカッション(議論)の場となっているからなのです。
しかし、実は会議でいちばん大事なのは、「ディスカッション」ではなくて、
「ダイアローグ(対話)」なのです。ダイアローグでは結論を出しません。
「結論を出さないのなら、会議をやる意味がないじゃない?」と思ったあなた。
そう、「会議は結論を出すもの」という思い込みが、会議をダメにしているのです。

-お互いの「理解」や「学び」の場として活用しよう

では、何のために会議を行うのでしょうか?
一つには、マネジャーがメンバーを理解するためです。
「へー、そんなことを考えてたんだ」と、まずは部下にすべて吐き出させて、
全部受け入れることから会議を始めます。
「この商品では売れないと思います」とか「なんでこんなことをやるのかわかりません」
といった不平や不満を、メンバーはお腹の中にいっぱい詰め込んでいます。
それを、全部マネジャーが聞いてみるのです。

「それは間違っている。何甘いこと言ってるんだ!」と言いたいときも、まずは
「そう考えていたのか。よくわかった」といったんメンバーの考えに理解を示すことから
始めます。そこからチーム全員で、提案や解決策へと進んでいけばいいのです。

マネジャーがメンバーの本音を引き出し、何でも話せる雰囲気を作ることで、
退屈だった会議は一変します。マネジャー一人が主役の「決定の場」から、
メンバー全員参加の「合意形成の場」へと変わっていくのです。

また、このような自由な雰囲気の会議で出てくる問題は、思いっ切り生の素材です。
ですから、会議はメンバーが学ぶ格好の場にもなり、まさに一石二鳥なのです。
たとえば「A社でこういうクレームを受けた。お客さんに叱られたけど、どうすれば
いいでしょうか」とか、「これは本来こうするべきだった」という発言がメンバーから
次々と出ます。

そのとき他の聞いているメンバーたちは、「あっ、自分も同じ失敗をしたっけ」という
気づきや問題解決のヒントを得ることができるわけです。
これほど有効な「知の共有化」はありません。

「自分たちの意見を聞いてもらえる」「仕事に役立つ情報が聞ける」と
メンバー全員が実感できる会議なら、「早く終わらないかな」などとは誰も考えないのです。
「会議は短いほうがいい」なんて思うのは、ただ決めるだけの会議をやっているからです。
その気にさせる会議、人を育てる会議なら、
マネジャーもメンバーも、どれだけ時間をかけてもいいと思うはずです。

– みんなが楽しく参加できる7つの会議ルール

このように、相互理解から出発してコンセンサスを得る会議、
教育の場となる会議を行うには、いくつかのコツがあります。

マネジャーが、次のような方法をグランドルールとしてあらかじめ決めておくと、
会議はグンと中身のあるものになります。

①基本ルール
・否定しない、拒絶しない、罰しない(何でもOK)
・承認の合図を出す(うなずく、目を見る、笑う、拍手する)
・ボディランゲージを使う(言葉だけではなく態度も大切。下を見ない、よそ見しない、
 表情に気をつけるなど、ノンバーバルなメッセージを取り入れる)

 これらの3点は、会議で信頼関係を築いていくための最低限のマナーとして
 徹底しましょう。

②全員が順番に自分の意見を述べていく(ストラクチャード・ラウンド)

 順番に一人一回ずつ発言できるように進行します。
 若手から順番に意見を聞いていくのがポイントです。
 マネジャーの発言は最後になりますから、
 メンバーはマネジャーの意見に左右されず自由な発言がしやすくなります。

③意見はPREP法で話す

 より生産的に話し合いができるように、わかりやすい話し方「PREP(プレップ)法」
 をルールにしておきます。
 P(point) 要点(結論)から話す
 R(reason) 理由を話す
 E(example) 例を挙げて話す
 P(point)最後に要点を強調する

④Iメッセージで語る

自分を主語にして話すようにします。
「こんな会議は、ダメだと思います」というのは、自分以外を主語にしたYOUメッセージ。
「私は~する」というのがIメッセージです。
 Iメッセージで語れば、人のせいにすることなく、主体的な話し合いができます。

⑤評論禁止。反対したら対案を出す

 評論は禁止です。感想だけ述べるのも禁止です。
 「よくわかりません」とか「ダメだと思います」ではなく、
 「自分は~したい」という
 結論(賛成・反対)を言うようにします。
 そして、反対するなら必ず対案を出すようにします。
 これはかなりむずかしいので、「3回までパスあり」としていいでしょう。
 また、途中で意見を変えるのもOKです。

⑥ 好き・嫌いの禁止

 チームの一員として考える、ということは、チーム全体のベストを作るということです。
 相手の好き・嫌いといった「好み」で意見を判断するのはNGです。

⑦全員一致のコンセンサスを作り上げる
 全員が納得して賛成を得るまで、ストラクチャード・ラウンドで話し合いを回していきます。
 多数決で終わらせてはいけません。
 少数意見の人には、マネジャーが「そこはどうしてもこだわらなきゃいけないポイントなのかな?」
 などと質問を投げかけて、問題を整理していきます。

 これら7つのルールをチーム全員が徹底して共有すれば、
 会議はチーム運営に欠かせない最強の装置として機能していきます。

マネジャーとなって、せっかくチームの会議を進行できる立場になったのですから、
ぜひ、実践して効果を実感していただきたいと思います。

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