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7月6日配信 アドラー100の言葉 vol.21「努力なしに手に入れた成功は滅びやすい」

  • 2017年07月07日


ほとんど努力することなしに

手に入れた成功は滅びやすい




アルフレッド・アドラー
Alfred Adler

「子どもの教育」
The Education of Children
Gatewar Editions,Ltd 1970 (Original;1931)

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(解説)

アドラー心理学は、別名「勇気の心理学」です。

そして、アドラー心理学のカウンセリングは

「勇気づけ」に始まり、「勇気づけ」に終わります。

しかし、「勇気づけ」ほど、誤解されているものはないように思います。

そもそも、勇気とは何でしょうか?

アドラーが講演や著作の中で様々な定義を述べていますが、

私が、その中核である、と理解しているのは次の二つです。

(1)自分には(貢献)能力があり、価値があるという感覚

(2)(上記に伴い発生する)困難を克服する活力

つまり、勇気とは

「私は誰かの役に立てる。私は誰かから必要とされている」

そう感じる感覚であり、それと共に発生する

困難から逃げずに、立ち向かうエネルギーである、

と整理できるのです。

ここで大切なのは

「私には貢献する能力がある」「できる」という感覚です。

これは、実際に困難を克服することでしか、勝ち得ることはできません。

努力した上で、課題を解決した経験が必要なのです。

つまり、勇気づけとは、

単なる賞賛や励ましや褒め言葉をかけること、だけではなく

相手に「自力で課題解決を行う」機会や場面を与えることも

含まれるのです。

その課題は、闇雲に大きなもの、難しいものであってはなりません。

「できた!」「できる!」と実感する課題が適切でしょう。

相手が課題を解決する際には、勇気づけの言葉は有効でしょうが、

手出しや世話焼き、余計な口出しは、むしろ勇気くじきになるでしょう。

つまり、勇気づけとは、甘い言葉かけというテクニックではなく、

「きっとできる」と信じて、課題を任せ、手出しせず、見守る。

このような一連のプロセスや支援者の態度そのものである、と言えるのです。

「ほとんど努力することなしに手に入れた成功は滅びやすい」

覚えておきたい言葉です。

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