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6月16日配信 小倉広メルマガvol.269「クイズ「もし、あなたが総支配人だったら?」~社員食堂編~」



vol.269「クイズ「もし、あなたが総支配人だったら?」~社員食堂編~」

あなたは、「一流を手軽に」をコンセプトに、中級シティホテルとして運営してきた
JRグループ、ホテルアソシア名古屋ターミナルの総支配人に任命されました。
しかも、最悪のタイミングに、です。

同ホテルは、バブル崩壊後経営が低迷し、4期連続の赤字で債務超過。
しかもすぐ隣のJR再開発ビルには超高層ツインビルの一棟に52階建ての
名古屋マリオットアソシアホテルがオープンすることが決まっています。
親会社はリストラを決断。それまで150名だった従業員を三分の一の50名へと
減らすことになりました。また、それに伴い従来は収益の柱であった婚礼部門を廃止。
従業員は疑心暗鬼。雰囲気は最低、先行きは真っ暗な状況です。

もし、あなたがそんな時、以下の状況に直面したとしたら、どのような判断を下し、
実行しますか?考えながら読んで見て下さい。

●社員食堂について
業績がどん底の同ホテルでは、その象徴が社員食堂に現れていた。
だれも利用しようとせず、使っても食べたらさっさと出て行く。
それもそのはず、テーブルやイスはガタガタで壁紙もはがれている。
何よりおいしくなかったのだ。調理師はベテランで腕も良かった。
しかし、経費削減で、それまで手作りしていたものも冷凍食材に。
これでは食べる喜びなど実感できない状況だった。
さて、あなたが総支配人ならどうする?

A: 経費がない中で知恵を絞らせる。「金がなくても知恵を出せばおいしいものは
つくれる!」調理師に考えさせ、金がない中で食堂の雰囲気を改善させる
B:特に手をつけない。業績が苦しい中でお金はすべて顧客満足に振り向ける。
従業員のための出費は本末転倒である。利益が出てから考えるべきである
C:社員食堂を廃止する。その分、食事手当に振り分けて、各自がコンビニや弁当を
自由に食べられるようにする。自分のことは自分で責任を持てるようにする
D:経費をかける。壁やテーブルを直し、経費を増やしおいしい食事を出させる。
調理師がプライドを持てるよう、合成樹脂のまな板をかえて長さ1Mの檜のまな板と
包丁をプレゼントする

************************************************

この物語は実話である。倒産寸前のホテルを戦略ではなく愛で建て直し、その後
7期連続黒字、稼働率1位、ボーナスの額でも一流ホテルを上回る実績を残した
「日本一幸せな従業員をつくった」ホテルの物語だ。

さて。あなたは、先の答えでどれを選んだだろうか?

柴田さんが実行した正解は・・・・・・
E)檜のまな板と包丁をプレゼントし、家具を新調し、プライドと食事の喜びを
取り戻させた である。

その結果、何が起きただろうか。

従業員は競い合って社員食堂を利用するようになった。そして、その場が
コミュニティーの場となり、そこから自発的アイディアの数々が生まれるように
なった、という。

私、小倉はこう思う。

マーケティング、経営戦略においても、モチベーション向上、組織戦略においても、
どちらも成功しているのは「論理」よりも「感情」を重視した経営だ。

コストパフォーマンスや合理性を追求する組織は、むだはなくなるが遊びやゆとりが
なくなり心が荒みがちだ。そんな時、非合理でも、心が動く、すなわち感動する策を取る。
事業戦略ならば、顧客に感動や驚きを与える策を取る。組織戦略ならば従業員が思わず
じーんと来る、心が動く策を取る。心と愛の策に金はたいしてかからない。
そのわずかを惜しまず、投資するのだ。

つまり、経営者が「頭」ではなく「心」を使う。「知恵」を絞るのではなく
「愛」をあふれさせる。「合理的」ではなく「感動的」な何かを行う。
それが、事業戦略にも組織戦略にも致命的に重要なのではなかろうか。

もちろん、合理性や効率性を否定するわけではない。合理性は経営の土台には必要だ。
しかし、それはあくまでも土台に留めておきたい。それが前面に出てきてはいけない。
土台は目立たないようにしっかりと建物を支えるべきだ。土台がむき出しな建物は
セクシーとは言えないだろう。

目に見えるところは効果性や感情、愛、感動で覆い尽くす。心を伝えるのだ。

そして、そこで行う「心」「愛」「感動的」な何かが、独りよがりにならないよう、
相手の気持ちに寄り添えるよう、経営側が従業員との対話を増やす。
相手の心に寄り添う。「伝える」よりも「聞く」。柴田さんはリストラの面談の際、
全員と3回ずつ面談したという。これは大変な数だ。しかし、柴田さんは
あたりまえ、だという。そうでなくては、1回だけで心を開いてもらえるわけがない、
相手とわかりあえるわけがない、という。

「効率」よりも「効果」を重視し、一見すると非合理、非効率な選択を恐れない。
そんな胆力が求められるのはなかろうか。

しかし、心や愛は一朝一夕に鍛えられるものではない。それはついつい、独りよがりな、
相手不在な勘違いになりがちである。では、どうやってそれを鍛えるのか?

それは独りよがりではない愛を実践している人、師匠、生き神様に触れることだと私は思う。

●「日本一幸せな従業員をつくる」ホテルアソシア名古屋元総支配人柴田秋雄氏
講演+小倉広との対談+ドキュメンタリー映画上映会+懇親会
7月30日(土)12:00開場 12:30〜16:30 日比谷図書文化館B1大ホール
http://everevo.com/event/29829

このような素晴らしいエピソードの数々を柴田さんが直接披露して下さる講演会がある。
ドキュメンタリー映画の上映会がある。私、小倉広との対談、そして、柴田さんも
ご参加いただける懇親会もある。7月30日(土)午後。ぜひ、この二度とない体験をしに
東京駅から近い日比谷の会場へお運びいただきたい。

●「日本一幸せな従業員をつくる」ホテルアソシア名古屋元総支配人柴田秋雄氏
講演+小倉広との対談+ドキュメンタリー映画上映会+懇親会
7月30日(土)12:00開場 12:30〜16:30 日比谷図書文化館B1大ホール
http://everevo.com/event/29829
私が主宰する生き方、人生を学ぶ一般社団法人 人間塾の特別イベント。
詳細、お申し込みはこちらへ。

●柴田氏TED講演(18分)
https://youtu.be/-WkdFZ1WV3M
●「日本一幸せな従業員をつくる」映画予告動画
https://www.youtube.com/watch?v=xUdyhQsodNE
では、会場でお目にかかることを楽しみにしています!

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