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3月1日配信 一偶を照らす vol.23『自分の実力、と勘違いするなよ』



vol.23 「 自分の実力、と勘違いするなよ 」

記念すべき初の自社開催セミナー、小倉広「次世代リーダー塾」の第一回が、
大盛況のうちに終了した。「東洋哲学の偉人に学ぶ リーダーに求められる人
間力と生き方」。アンケートの評価も高く、どうやらご満足いただけたようだ。
https://i-magazine.jp/bm/p/aa/fw.php?i=ogurahiroshi&c=14&n=7

始める前は不安でいっぱいだった。いったい参加してくれる人がいるのだろう
か?2~3名の参加者ではカッコがつかないな……。など。しかし、蓋を開け
てみれば、定員を大きくオーバーし、広い会場へ変更し増席するほどの大盛況
のうちに幕を閉じることができたのだった。

この状況。普通であれば鼻息粗く、いや、鼻高々に「どうだ!」「やったぞ!」
と思うのが普通ではなかろうか。おそらく20代、30代の頃の私であれば、間違
いなくそう思っていたことだろう。

「どうだ!これがオレの実力だ!すごいだろう!」
「オレは人から求められている。オレのファンがたくさんいるのだ!」

そう思っていたに違いないのだ。しかし、今ならばよくわかる。それは大いな
る勘違いである。そう思ってしまっては終わり、だ。そうではないのだ。

47歳を過ぎ、たくさんの失敗を繰り返してきた私は、こう思った。

「これは自分の実力ではない。勘違いしてはいけない」

「お客様は私のセミナーの内容だけに惚れて申し込んでくれたのではない。お
そらくは、私に対する『情け』で来て下さっているのだ」

「おそらくは『小倉さんを応援してあげよう』『小倉さんにはいつもお世話に
なっているし、こういう時こそ応援しなくちゃ』そういう気持ちで来て下
さっている方が多いはずだ。いや、ほとんどではないか」

「だからこそ、勘違いしてはいけない。感謝に気づかなければオレは終わりだ」
と。そう思ったのだ。

私は、この大盛況な状況を、塾運営を手伝ってくれているスタッフのケイちゃん
に伝えた。「ケイちゃん、お陰様で大盛況だったよ」と。すると。ケイちゃんは、
関西弁ですかさず、こう答えた。

「小倉さん。勘違いしちゃいけませんよ。
 『これは全部自分の実力だ。みんなオレのファンやしな』そう思ったら、もう
 終わりですよ。みんな、小倉さんを応援したろ、と思ってるんですよ。そこで
 調子に乗ったら、みんな離れていってしまいますよ」と。

恐ろしい。30代の若さでこのようなことに気づいているとは……。そして、
私にズバリ、直球で伝えてくれるとは。いい人にお手伝いを御願いしたものだ。
私はそう思った。

次世代リーダー塾のテキストでも引用したのだが、私が敬愛する二宮尊徳の言葉
に次のようなものがある。

「すべて世の中は、恩に報いなければならない道理をわきまえれば、
 百事が心のままになるものだ」      「二宮翁夜話」より

かつて、未熟だった私はこの言葉を以下のように間違って解釈をしていた。

「誰かに何かをプレゼントしてもらったり、仕事を手伝ってもらったりしたら、
 きちんとお返しをしなくてはいけない。それを忘れなければ何でもうまくいく」

そう思っていたのだ。しかし、これは大きな大きな勘違いであった、と最近私は
思っている。私の勘違いとは、「ご恩返しをする対象」だ。つまり、誰かに何か
を「もらったり」「してもらったり」した時にだけお返しをするのではない、と
いうことだ。

何ももらわなくても、「既にとっくにもらっている」。何も手伝ってもらわなく
ても「とっくの昔に手伝ってもらっている」のだ。鈍感な私は、それに気づかな
かっただけのこと。誰かに何かをもらったり、してもらっていることに気づかず
に「あたりまえじゃん。それくらい」と思っていたり。もしくはそもそも、誰か
に助けてもらっていることにまったく気づいていなかったりしているのだ。

例えば、今回のセミナーがそうだ。私は「自分の実力だ」「いい商品を作った
から買ってもらった。当たり前のことだ」と考えてしまっていたかもしれない。

しかし、そうではない。それは、私を応援して下さっているたくさんの方の暖か
い気持ちなのだ。情けを、恩をかけてもらっているのだ。それに気づかなければ
ならない。

人は生きているだけでたくさんの人に迷惑をかけている。人は気づかないうちに
たくさんの人に応援してもらい、情けをかけてもらっている。新たに何かをして
もらわなくても、既に充分なほどに恩をかけてもらっているのだ。

だから、それに恩返しをしなければならない。やってしまった過ちに対して、
罪滅ぼしをしなくてはならない。二宮尊徳翁はそう教えてくれているのだ、と私
は感じた。

私のセミナーを手伝ってくれているケイちゃんは、こう結んでくれた。

「まあ、小倉さんはそんなに天狗にならないと思いますけどね。そもそも、天狗
 になるような人だったら、私、手伝ってませんから!」

ありがたいことである。ケイちゃんに、これからもお手伝いしていただけるよう
な自分でありたい。人様のご恩に気づける人でありたい。第二回のセミナーの準
備をしながらそんなことを思った。


【 編集後記 】

ということで、小倉広「次世代リーダー塾」in 東京の第一回目を盛況のうちに
終えることができました。ご参加いただいた皆さんありがとうございます。ご恩
を決して忘れません。

そして、本日は同内容を名古屋で開催致します。さらに、明日は東京に先駆けて
同じく名古屋にて第二回小倉広「次世代リーダー塾」in 名古屋「信頼蓄積理論に
基づくリーダーシップ概論」を開催します。
https://i-magazine.jp/bm/p/aa/fw.php?i=ogurahiroshi&c=14&n=7

こちらは、これまでたくさんの企業で講演させていただいてきた、いわば私のお
ハコとも言える内容です。皆さんにご満足いただけるよう、私も一所懸命頑張り
たいと思います。東京の第二回は来週6日(水)、大阪は15日(金)に第一回
翌16日(土)に第二回が開催されます。
https://i-magazine.jp/bm/p/aa/fw.php?i=ogurahiroshi&c=14&n=7
一人でも多くの皆さんのご参加をお待ちしています。

もう一件お知らせです。本日の日経MJに私のコラムが掲載されています。これ
から毎月1回ずつ、私の「人材育成」に関するコラムが掲載されます。ぜひお目
通し下さい。では、来週もお楽しみに!

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