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10月19日配信『子供たちを救え「歯ブラシ大作戦」』



「橋本さん、子どもたちに歯磨きを教えてあげてほしいのです」

スレイクワウ村小学校の校長先生が橋本さんへ声をかけた。

これまで、この村には小学校がなかった。一日あたりの平均収入が1ドルという、世界一の貧困地区に暮らす親にとって、子どもを学校へ通わせる余裕はない家庭がほとんど。

そんな子どもたちに夢と可能性を与えたい、と橋本博司さんは、立ち上がった。そして2011年2月、NPO法人HEROを設立。
http://npo-hero.org/

いつか、この子どもたちが学校で学び、夢を叶えて医者や教師やビジネスマンになって成功していく、ヒーローを生み出す学校を作るんだ。そんな思いで橋本さんはNPO団体を作った。

それから1年弱。橋本さんはたくさんの人の善意に支えられて三つの学校を建てることができた。その矢先に、校長先生から頼まれたのは、意外なことに「歯磨き」だったのだ。

なぜ?いぶかる橋本さんに先生はいった。

「これまで都会の文明が入ってこなかった村に、外国人が訪れ、自然とガムやキャンディーが入ってくるようになりました。しかし、現地人には『歯磨き』という習慣がありません。そして、当然のことながら村には歯医者がいないのです」

「そんな状態でキャンディーだけが入ってきたものだから、子どもたちは虫歯になりました。しかし、治療はできない。虫歯は放っておいても絶対に治りません。どんどん悪くなる一方です。それをなんとかしてほしいのです」。

それを聞いた橋本さんは再び立ち上がった。「歯磨き教室を開こう!」

橋本さんは一緒に学校建設を頑張ってきた学生団体と協力して歯磨き教室を開くことにした。日本に戻り、歯科医師協会に協力を依頼。無償で100本の歯ブラシ提供を受けることができた。

学生たちは教室のプログラムを立案。ダンボールで作った巨大な歯ブラシを作成。さらには、子どもたちにわかりやすいよう、手作りで紙芝居をつくり、歯磨きの大切さを訴えることにした。

そして、いよいよ当日。会場となる小学校には100人弱の子どもたちが集まった。プログラムは予定通り進んでいく。娯楽の少ない子どもたちは、紙芝居を食いつくように眺めた。そして、素直に歯磨きの大切さを受け入れた。

そして、いよいよ子どもたちに歯ブラシが配られ、歯磨きの実演が始まった。

何しろ、生まれて初めての歯磨きである。子どもたちは大騒ぎをしながら、様々なやり方で歯を磨いた。

すると。力の加減がわからなかったのだろうか。力一杯歯ぐきをこすり血で口を真っ赤にする子どもたちがあらわれた。橋本さんたちはあわてて、磨き方の注意を伝えた。

その歯磨き教室からもうすぐ二ヶ月が経つ。橋本さんは、四つ目の学校建設のための打ち合わせと共に、子どもたちの歯磨きがきちんと続いているどうかを視察し、継続を促すために再びスレイクワウ村を訪れることとなった。

その旅に私も同行させてもらうこととなった。かつて私のメールマガジンと書籍の愛読者であった橋本さんと、私が主催する勉強会、小倉広「人間塾」で出会い、私の方から「ぜひ手伝わせていただきたい。私に何ができるでしょうか?」と申し入れたのだ。

橋本さんは快く受け入れてくれこう言った。「小倉さん、まずは現地へ来てください。そして、その目で生のカンボジアを見てください」

私はその場で即決した。「行きます。すぐに行きます」と。

こうして、視察の旅が決まった。そして、私は先の「歯磨き大作戦」の話を聞き、思った。

初めて訪れるカンボジアへの手土産に「歯ブラシ」を持って行こうと。できれば200本。少なくても100本の歯ブラシを集めよう、と。

歯ブラシ、と聞いて私の脳裏に浮かんだものがある。それは、我が家の風呂場の小物入れにうず高く積まれた「ホテルでもらった使い捨て歯ブラシ」だ。おそらく20本はあるだろう。
あれを集めてはどうだろうか?すぐに100本、200本になるのではないか?と。

本メルマガをご覧になった皆さんで、この素晴らしい活動にご協力いただける方にお送りいただいてはどうだろうか。そう思いついたのだ。

ホテルの使い捨てハブラシは捨てたものではない。さすがはメイド・イン・ジャパン。大切に使えば数ヶ月はもつだろう。それを集めるのだ。そして、歯ブラシをかついでカンボジアへ
乗り込む。私はそう思った。

皆さんの自宅に眠る「ホテルでもらった使い捨てハブラシ」をお寄せいただけないでしょうか。ご協力いただける方は、以下にお送りくださるようお願い申し上げます。

161-0034
東京都新宿区上落合2-22-12ウィンズ落合201
NPO法人HERO 代表 橋本博司

また、四校目の学校建設に力を貸して下さる方は、三千円から募金できる以下のサイトもご覧下さい。

https://readyfor.jp/projects/hero_cambodia_school

この話の続きは、本コラムでご報告して参りたいと思う。

以上

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